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木を見る西洋人 森を見る東洋人

三枚の絵カードがあるとします。それぞれのカードに描かれている絵は、「鶏」「牛」「草」。この三つを二つのグループに分けるとしたら、どう分けますか?

では、次の三つの言葉をふたたび二つのグループに分けてください。
「パンダ」「サル」「バナナ」。

どんなグループができたでしょうか。

上記のような質問をすると、欧米人の多くは「鶏・牛」と「草」、「パンダ・サル」と「バナナ」に分けるのだそうです。それとは対照的に東洋人(日本人・中国人・韓国人)は、「鶏」と「牛・草」、「パンダ」と「サル・バナナ」に分ける人が多いそう。

西洋人は世界を属性で分け、東洋人は関連性で分ける?

こちらの本で見つけた理論です。
The Geography of Thought: How Asians and Westerners Think Differently...and Why  邦題:木を見る西洋人 森を見る東洋人 思考の違いはいかにして生まれるか

同じ事件をドイツのメディアと日本のメディアが扱う場合、私はドイツメディアの方がより分析的だという印象を受けます。日本人はどちらかというと、物事をその側面ごとに切り離して検討することは少なく、むしろ全体像を捉えようとする気がする。この違いはどこから来るのか。その答えを探していて行き当たったのが上記の本なのです。日本語版のタイトル「木を見る西洋人 森を見る東洋人 思考の違いはいかにして生まれるか」から想像できるように、著者は西洋人と東洋人の思考をこんなふうに見ています。

西洋人は、世界は個々の独立した要素の集合体で、それぞれの要素は不変のものであると考える。
東洋人は、世界は連続した要素が複雑に絡み合ってできていて、それぞれの要素は互いとの関わりの中で変化すると考える。

からだの一部分の不具合を調整することで病気を治療しようとする西洋医学と、からだ全体の調和を取り戻すことで病気を治療しようとする東洋医学に通じる考え方ですね。

ある人間が殺人を犯したとします。この人物Aはどうして人を殺したのか。
西洋人は「Aはカッとなりやすく、嫉妬深い性格だ。だから殺したのだ」と、Aの属性に原因を求めようとするけれど、東洋人は「Aの置かれた状況が悪かったからだ」と考えがちだというんです。
では、もし状況が違っていたとしたら、Aは殺人を犯したか?
この問いに西洋人は「たぶんやっていただろう」と考え、東洋人は「たぶんやっていなかっただろう」と考える場合が多いらしい。

本書の著者は社会心理学研究者で、数多くの心理テストの結果から論理を導き出しています。とても興味深いのですが、内容があまりに濃すぎてとてもご紹介しきれません。簡単にまとめてしまうと、西洋人は論理的で矛盾を嫌い、はっきりとした結論を出すのが好き。東洋人は「そうだともいえるし、そうでないともいえる」と中間的なものの捉え方をし、状況の変化に敏感である。

もちろん、西洋人と言ってもアメリカ人とフランス人ではだいぶ違いがあるでしょうし、日本人と中国人も似ているようで違う部分が多いのでしょうから、あくまでも大雑把な傾向かもしれませんが、私にはかなり納得のいく説明でした。

西洋人の子供は言葉を覚えるときに、動詞よりも名詞をどんどん覚えていくそうです。ところが、東洋人の子供は名詞と動詞をほぼ同じ速さで習得するとか。同じおもちゃを使って子供と遊ばせる実験をしたところ、アメリカ人の母親は「ほら、これは車だよ。かっこいいタイヤがついているね」のように対象物の特徴を説明するのに対し、日本人の母親は「ブルンブルン。はい、どうぞ。お母さんにもちょうだい。ありがとう」と関係を強調するような語りかけをすることが観察された。

面白いことに、アメリカ人、アジア系アメリカ人、アジア人の三つのグループを対象に思考テストをおこなった結果、ほとんどの場合にアジア系アメリカ人はアメリカ人とアジア人の中間の結果だった。アジア人がある年齢に達してから西洋文化に触れたとき(またはその逆)、新しい思考回路を獲得するかもしれないことは容易に想像がつきますが、では生まれたときからずっと西洋と東洋の文化の両方に触れて育つ子どもの頭の中は一体どうなっているのでしょう?

とても気になります。
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  1. 2005/06/09(木) 10:46:45|
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