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異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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行事にかける情熱

新学期が始まり、息子が様々なお便りを学校から持ち帰ります。この時期のお便りにはハンコを押して提出しなければならないものも多いので、一応真剣に目を通さねば。先週配られたお便りの中には「平成17年度 年間行事計画票(案)」というものがありました。それを見て感嘆。う~む。日本の学校って、つくづく細かい!何月何日にどの行事をおこない、何月何日に短縮授業があり、何月何日から何月何日まで水泳指導をし、何月何日に職員会議・PTA会議を設け・・・ということが年間を通じて決められている。なんと素晴らしい。なんと計画的。そして、この計画を滞りなく終了させることに、いかほどのエネルギーが費やされることでしょうか。

こんなことを言いますのも、息子が一年通ったドイツの小学校にはこういった計画票が存在しませんでした。予定は未定。先のことなんかわからん、というわけではありませんが、そもそも計画票に書き入れるほどの行事がなかったのです。ドイツの小学校は基本的に午前中で終わり。朝学校へ行くとすぐに一時間目が始まり、最後の授業が終わるとただちに家に帰ります。一年生が帰宅するのはなんと11時40分でした!!その時間には家にいて昼食を用意して待っていなければならない。なんと短い母親の自由時間。しかも、です。そのわずかな時間に家事・買い物・美容院などすべて済ませなければならないのに、9時半だの10時だのに子供が突然帰ってくることがあるのです。
「もう帰ってきたの?どうして」との問いに、
「先生が病気で授業がなくなった」あるいは
「今日は暑いから授業は取りやめになった」ですって!
なんだとぉーっ!?11時40分まで預かるって言ったんなら、その時間までは責任持って預からんかい!母は常に家でスタンバイしてろってかい!お願いしますよ、まったくもう・・・

まあ、普段からこんな調子ですから行事などというものはほとんどありませんし、そのための綿密な計画や準備などありえないということは想像していただけると思います。ヨーロッパじゃ「几帳面かつ勤勉」と評判なドイツ人にしてこれですよ。よりイージーな他の国だったらどうなっちゃうのでしょうか。

息子が持ち帰ったお便りに話を戻しますと、もう一枚には、こんなふうに書かれていました。
「XX小学校では来年度より、二学期制を試験的に導入する予定です。ゆとり教育で減った授業時間数を増やすためには始業式・終業式を減らすしかありません。何故ならばこれ以上行事を削ることはできません」
う~ん、と首をかしげてしまう。二学期制導入はいいんだけど、この理由がよくわからない。どうして行事を削ってはいけないの?

日本人の行事にかける情熱というか、行事へのこだわりには並々ならぬものがあると常々感じます。成人であれば誰しも複数の組織または社会集団に係わっているものですが、そのそれぞれに年間行事がありませんか?職場、子供の学校、地域、趣味のサークル、生協etc.その数はまったくおびただしい。そして日本人的感覚では行事というのは滞りなく行われなくてはいけない。小学校の運動会なんかを見てると、運動会とは「子どもが思いきり運動をする日」というよりも、「運動会に向けていかに一生懸命準備したかを披露する日」という感じですね。なんだか不思議。

忙しい現代日本人ですから、年間にあんまり多くの行事を回さねばならぬとなると負担を感じる人も多い。ところが、誰かが「行事を減らそう」などと提案しようものなら、大バッシングの嵐が起こります。「面倒だから、やりたくないからという理由で行事をなくすのはいけない」と、必ずお叱りを受ける。そして行事の大切さが熱く語られるのです。
「行事を通してメンバーが交流を図るのは非常に重要かつ不可欠である。一緒に苦労して何かをやり遂げることで団結力が高まる」なるほど、なるほど。
「現代社会においては人と人との結びつきが希薄になっている。このことが社会の崩壊をもたらす。子供が非行に走る。大人は孤独になる。よい社会とは助け合いの社会。そのためには行事に積極的に参加しよう」なるほど、なるほど。
こう説かれると、「そうか。行事はやっぱり大切だ!!行事をやろう。エイエイオー!」と思わずハチマキしめたくなります。

でもちょっと待てよ。と、頭を切り替えてみる。行事のほとんどない社会で生活していたときのことを思い出す。別にな~んにも不都合を感じていなかったんだよね。行事がなくても、それが「深刻な事態」を引き起こしたりはしなかった。行事がなくても友達を作ることはできたし、行事がなくても子供が問題行動を起こしたりもしませんでした。行事なんて要らん!と言うのではありません。楽しい行事はおおいに賛成。だけど、行事に不参加の人を鼻息荒く批判したり、行事の進行がうまくいかなかったらとヤキモキしたりって・・・なにもそこまでねぇ。と思ってしまうんです。

気楽にやりましょうよ~、行事!




追記:Kakoさんのオランダ暮らしの雑記帳に関連記事があります。
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  1. 2005/05/01(日) 10:26:59|
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