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異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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ジャングルの子

来月、息子が子供キャンプへ行くために必要な医者の証明書をもらいに、息子を医者へ連れて行きました。

受付を済ませ、待合室でしばらく待ち、名前を呼ばれたので診察室へ。診察はすぐに終わり、廊下へ出ました。ここまでは全部、無意識のうちに進んだのです。しかし、廊下へ出た瞬間に一瞬、フリーズ。

え~っと。これからどうすればいいんだっけ?

次に踏むステップがわからずに、立ち止まってオロオロ。もう一度待合室へ入るんだっけ?それとも受付へ?じゃなくて、もしかして、このまま帰っちゃっていいの?

久しぶりにドイツで医者へ行ったので、システムを忘れてました。受付で聞いてみたら、診察が終わった人はそのまま帰っていいんでした。診察費は保険で賄われるから。そう、そういえばそうだったわ~。

4年前に日本へ行って初めて医者にかかったときも、大失敗したんです。ドイツにいるときの感覚で、診察後、サッサと家に帰っちゃったんですよ。お金も払わないで。家に着くと留守番電話のランプが光ってて、「お金払いに戻って来てください!」と医院からのメッセージが入ってました。いやもう、冷や汗なんてもんじゃない。慌てて引き返して平謝り。勘違いしてましたなんて言ったって、信じてもらえるわけないし~。

誰でも知っていることがわからないのって、困ります。

でも、私なんかよりも、もっともっと大変だった人のお話を読みました。Dschungelkind日本語版はこちら

著者は五歳からの十数年を、両親、姉弟とともにイリアンジャヤ(インドネシア)のジャングルの中で過ごし、十七歳で文明社会に戻って来ます。両親の庇護のもと、幸せに過ごしたジャングルでの子供時代と、単身でヨーロッパに戻ってからの苦悩について書いています。前半のジャングルの部分は私にとって魅惑的でちょっと羨ましいお話。生きることの本質を感じる機会って、先進国で生活しているとあまりありませんからね。そして後半の、ヨーロッパへ戻ってからの激しいカルチャーショックとアイデンティティクライシスの部分は、私にもちょっとは経験があるだけに(程度は比較にならないけれど)、切なかったです。

異文化に接することは「視野が広がった」という快感をもたらすものであるけれど、同時に、今まで持っていたものの一部を永久に喪失することでもあるなあ、と思う。異文化に順応するとは、「別のシステムについていろいろ覚える」というだけではなく、「今まで絶対だと信じていたものが絶対ではないと知る」ことで、「ひとつの完結した世界の外に出て、外から中を覗くようになる」ことじゃないだろうか。

サビーネのHPのインタビューを見る限り、彼女の苦悩はまだ続いているのかなという印象を受けましたが、自らの物語を書き記し、公表することで、サビーネの内面はどう変化したのでしょうか。

近々、映画化の予定らしいです。



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  1. 2006/07/27(木) 02:16:46|
  2. 異文化
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
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コメント

興味深い

お話ですね。映画になったら是非観たいです。
お医者さんは全然違うんですね~。会計の人もびっくりしたと思いますよ(笑)
  1. 2006/07/27(木) 23:07:48 |
  2. URL |
  3. Sette #MZqWOFlo
  4. [ 編集 ]

Setteさん

異文化のお話も面白かったんですが、著者とそのご姉弟、ジャングルで育ったのに、その後それぞれアメリカとドイツで大学に進学しているんです。すごいな、とびっくりしてしまいました。

ジャングルに住むのは無理でも、子供達にはできるだけ野生体験をさせたいなあと改めて感じました。
  1. 2006/07/27(木) 23:14:37 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

後半の「異文化に接することは・・・・・」の件、生意気なようですが僕にはよぉーく分かるような気がします。

時間に対する価値観、お金に対する価値観、楽しむという概念に対する考え方。そういったもののすべてが、僕にとって既に違ったものになっています。

僕は今でも日本人で日本人が一般的にどのような考え方をするのか、遠い過去の記憶の中にしまってありますが、僕の今が僕にとっての現実ですね!
  1. 2006/07/28(金) 18:05:05 |
  2. URL |
  3. RYO #-
  4. [ 編集 ]

RYOさん

そうですね。私にとっても自分の今が現実です。

思春期にアメリカへ行って、日本に帰ってから、「変わってしまった自分」を持て余していました。今は、「周囲と違うからダメ」でもなく、「周囲と違っていて良い」でもなく、ただ違うだけ、良くも悪くもないんだと思っています。
  1. 2006/07/29(土) 03:04:03 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

この女の子の話、去年の冬にテレビで見、僕の所で書いて以来、気になってますね。

テレビで取り上げられる場合、先進、後進といった先入観が感じられるようで、残念な気持ちを持つことが多いですね。

先日、この女の子がテレビに出ていた時には、かなり元気そうだったので、少し安心したところでした。
  1. 2006/07/29(土) 09:20:45 |
  2. URL |
  3. michiaki01 #-
  4. [ 編集 ]

michiaki01さん

取り上げているメディア記事なども読んでみたのですが、「石器時代からいきなり現代社会へ飛んで....」のように書いてあったりしますね。

肝心なのはそこじゃないと思うんだけれど。
  1. 2006/07/30(日) 01:56:49 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

素質?

私の場合、日本からアメリカに来る程度では、ビアンカさんのような経験もありまして、でもそんな苦しむほどじゃなかった。 もともとこちらの考え方、習慣に感動、驚きがあっても、ホームシックでいう気持ちがなかったです。

でもそのジャングルから文明社会へやってきたら、どっかのコメディ映画のように、本人が驚きながらも楽しく過ごせるような毎日じゃないでしょうね。

マイケルクライクトンのタイムラインという本の中で、身体を鍛え、中世の武器についても詳しい考古学教授の男性が生徒達と中世へタイムトリップし、話の終わりには現代に戻らずに、中世に留まり、プリンセスと一緒にいることを決意するんですが、現代に生きて、急に中世で人生を送ると決意できるものなのか・・・とフィクション小説なのに、考えながら読んでました。

自分が決意して人生の本拠地を構えるなら、そういう文化の違いの中やっていけるのでしょうけど、またなれてしまったあとで、戻るのはまたこれ苦難ですね。 
  1. 2006/07/30(日) 10:11:58 |
  2. URL |
  3. すまいる #-
  4. [ 編集 ]

ジャングルとまでは言いませんが、クソ田舎からシンガポールのような都会に来てしまった私と息子はまだまだ、日本人(田舎人)の価値観でもって物を判断しようとするところがあります。順応しきれてないのでしょうね。でも、それはそれで我々の価値観だから、無理しようとはしません。
  1. 2006/07/30(日) 10:43:05 |
  2. URL |
  3. Kiasu #-
  4. [ 編集 ]

すまいるさん

著者が馴染めなかったことのいくつかには、「ジャングルでは何ヶ月も先の予定を立てたりしないので、計画的に暮らすということがよくわからない」、「ジャングルでは敵か味方かがはっきりしているけれど、ヨーロッパでは敵でも味方でもない人がたくさんいて、相手が自分をどう思っているのか判断できない」などがあったようです。

多分、お金にも慣れていなくて経済観念もあまりなかっただろうし、なによりも、そういういろんなことがわからないことで、「自分はダメな人間」と自信喪失してしまったかもしれないですね。

それに比べれば、日米の違いというのは、それほどでもないんでしょうね。

そして、一度慣れたら、戻るのもまた大変というのも想像に難くないです。
  1. 2006/07/30(日) 13:43:17 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

Kiasuさん

外国へ行ったからといって、別に完全に現地化しなくちゃならないってことはありませんよね。

個人としての価値観はどうでも、周囲と摩擦を起すほどではなく、本人が心地よく生きているならそれでOKだと思います。
  1. 2006/07/30(日) 13:47:46 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

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