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異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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手話という異文化世界

自分で本を選んでいると、どうしてもテーマが偏って、そのうち自分の選書のカラーに飽きてしまいます。そういうときには人様の読書録をこっそり盗み見に行く。面白そうなタイトルをサササとかすめメモして、それから図書館ないしアマゾンのサイトへジャンプ!

いつも利用させて頂いてるのは、「しなの月記」。ここへ行けば、面白そうな本が必ず見つかります。なんたって管理人さんは図書館司書。以下のタイトルもこちらで失敬して来ました。うふふ。

手話でいこう―ろう者の言い分聴者のホンネ

大学時代、同じ授業を取っている学生の一人に目の不自由な人がいました。私は彼女と共通の授業は一コマだけだったのですが、何コマも一緒の友達が何人かいたようで、よくグループでかたまって休み時間にお喋りしていました。私も何度か加わって一緒にお喋り。Mさんって楽しい人だな~と思いました。

あるとき、キャンパスで彼女が杖をつきながら歩いているのを見かけたので、「あっ、Mさんだ。Mさ~ん!おはよ~」と本能的に駆け寄ろうとしたのですが、ハッとして、足がその場から動かなくなってしまった。「はたしてMさんは私のことを知っているんだろうか?」と不安になったんです。Mさんは点字のタイプライターを授業中に使っていたので、目立っていました。だから私は自分とMさんが知り合いのような気分でいたのですが、彼女のほうは2~3度言葉を交わしただけの私のことを覚えていないかもしれない。もしそうなら、声をかけられたらMさんは困ってしまうんじゃないだろうか・・・

声をかけようかどうしようか迷っているうちに、Mさんは行ってしまいました。あ~バカバカ。いまだにその時の自分がなんだか嫌です。コミュニケーションツールが自分とは異なる人たちとも話したいなと思いながら、どうしたらいいかよくわからない私です。手話も勉強したことがありません。でも、この本を読んでほんのすこぉ~しだけですが、ろう者の世界を知ることができた(かな?)。手話というのは音声を使えない人たちのために人工的に作られた言語だと思いこんでいたのですが、違うんですね。手話はろう者同士のコミュニケーションによって自然発生した「自然言語」であり、手話により表現されるのは「ろう者の文化」。「手話が万国共通じゃないなんて合理的じゃないな~」と思っていたのは、とんでもない勘違いでした。文化の違う日本とアメリカの言語が全然違うように、日本のろう者とアメリカのろう者の文化も全然違う。そして当然、ろう者の世界観と聴者の世界観も違う。そこには異文化の壁がある。ただ思い切って話しかければ、すぐにお友達になれるなんて簡単なことじゃないのですね。知ろうと努力しなければ知ることはできないのです。

もう一つ考えさせられたこと。「あなたも手話通訳ボランティアになりませんか」こういう広告を見て、私は「そういうのもやりがいがあるんだろうな~」なんて気楽に考えていました。ボランティアをやる人は多ければ多いほどいいんでしょ。上手にできなくても、やろうという気持ちが大事なんでしょ。でも違うんですね。中途半端なボランティア精神は、場合によっては通訳される側にとって迷惑なんだと知りました。本格的に手話通訳が必要なとき、ろう者は「善意のボランティア」ではなく「きちんとした訓練を受けたプロの手話通訳」を求めている。考えてみれば当たり前。大事なビジネス交渉のときに、下手な通訳に来られたら会社は困ります。いくら「ボランティアですからお金は要りません」とニコニコされても、ちゃんと通訳してくれないと交渉になりませんもの。

ボランティアを大勢募ればそれでいいってものじゃないんですね~。手話通訳のボランティアをしようという意欲のある人が通訳の養成訓練を受け、職業として仕事ができるようにならなければ質の向上は望めないってことですね。手話に限らず、福祉全般に言えることなんでしょう。日本では一般に、ろう者はろう者同士で結婚するケースが多いそうですが、聴者とろう者が結婚する場合は、女性が聴者、男性がろう者という組み合わせが圧倒的なんだそうです。これは、「ボランティアとして福祉の仕事に関わるのは主に女性だから」らしい。ボランティアでは家族を養えません。うーん、そうか~。これは厳しい・・・

福祉といえば北欧。あちらでの事情はどうなっているんでしょう。関心沸いてきたぞ~。
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  1. 2005/05/17(火) 09:35:34|
  2. へえ~のお話
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