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異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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文学に語られるアイデンティティ

春休みに沖縄へ行ったとき、向こうで口にした味で印象深かったもの。それは「うっちん茶」。初めて飲んで衝撃を受け、すっかりはまってしまいました。この「うっちん茶」って、ウコン茶、つまりターメリックのお茶なんですね。だから、後味がカレーの味なんです。

気に入ったのは、すごく美味しかったからではありません。正直なところ、美味しいんだか美味しくないんだかよくわからない味でした。でも、どことなくエキゾチックな飲み物を国内で発見したことがちょっと楽しかったのです。

うっちん茶だけでなく、私の知らない日本が沖縄にはたくさんありました。たとえば竹富島で見たお墓。中国式の造りでした。沖縄の色彩感覚も台湾のイメージと重なり、私にとっては異国情緒満点だったのだけれど、逆に沖縄の人が私の故郷である北海道へ行けば、雪景色やアイヌの伝統芸能に「日本らしからぬもの」を見出すんでしょうね。それほどまでに自然環境も文化も違うのに、私と民宿のおばあちゃんは「同じ日本人」なのでした。日本語を話すから日本人?でも日本語なら外国人だって話します。「XX人である」って一体何なのか。他民族・他言語のインドやインドネシアのような国の人々にとって「インド人である」「インドネシア人である」って何を意味するんでしょう。「~人であること」って、実はこれといった実体をともなわない「概念」に過ぎないのかな。

ずっと同じ国にい続ける限り、自分が何人であるかを特別意識することはないかもしれません。異文化に身を置いて初めて「私ってそういえば日本人なんだ」と思うようになり、しかしその紛れもない日本人であるはずの自分が再び日本に帰ってきたら、異文化の中でいつのまにか変化してしまった自分に気がつく。外国暮らしをした人なら、多かれ少なかれ経験することではないでしょうか。ドイツにはトルコ人がたくさんいますが、彼らはドイツにいる間は「トルコ人」以外の何者でもない。でも、長年のドイツ生活を終えてトルコへ帰ったときには、「ドイツかぶれ」「半ドイツ人」とみなされてしまうんだそうです。彼らにとっての故郷はどこなのでしょう。

もしかしたら実体などないかもしれない「~人であること」が、人の心を揺さぶり、悩ますのはどうしてなのか。私自身もいろいろな場所で生活し、そのたびに変化していく自分に「あれ?あれれ?私って何者?」とわからなくなってしまった時期があります。最近は「アメーバみたいにかたちを変えるのがビアンカのアイデンティティでしょ」と開き直ってますが・・・

移民のアイデンティティについて書かれた文学作品は数多くありますが、私のお気に入りはこの三つ。

石川好 「ストロベリーロード」
農民としてカリフォルニアへ渡った日系一世たちの物語

エイミ・タン 「キッチン・ゴッズ・ワイフ」 
中国系移民の母とアメリカ人である二世の娘との間の文化ギャップとは

ジュンパ・ラヒリ 「停電の夜に」
インド系アメリカ人を描いた短編集

日系、中国系、インド系。彼らの体験するアメリカは、それぞれ別のアメリカなんでしょうか。
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  1. 2005/06/23(木) 21:32:44|
  2. | トラックバック:0
  3. | コメント:8
<<あまりにきれいなドイツの家 | ホーム | ある日系アメリカ人の目が突然・・・>>

コメント

変化するアイデンティティー

多くの人は韓国人だから、又は日本人だから、XX人だからと決め付けその特定のアイデンティティーに縛り付けようとします。しかし、XX人のアイデンティティーって本当にあるんでしょうか?
勿論自国を愛し、他国の人とは違う価値観や習慣を持ち続けることはあると思いますが、XX人はこうだ!という特定の概念にいれることは無理だと思います。
私自身韓国人であることを誇りに思いますが、実際「韓国人として」という言葉には弱いです。どう行動すればいいかわからないからです。ある時期ふっとどこにも属されない自信に気がついたときがありました。そして批判されっ放しの自信に耐えられなかった時も。本当に悩みました。
しかし私も「アメーバみたいにかたちを変えるビアンカのアイデンティティ」のようになってしまいましたが、これこそ本当の私のアイデンティティーである事も、それなりにしっかりとした価値観を築いてる事も今は誇りに思いますし、これからも変化して行きたいなと思います!
  1. 2005/06/24(金) 10:18:59 |
  2. URL |
  3. anna #SW6wkXTQ
  4. [ 編集 ]

annaさん

アンナさんもアメーバ化してるんですね~。

「自分は△△な人間」って思っていても、表面に出ているのは氷山の一角で、誰でも未知の要素をたくさん持っているんだと思います。いろんな経験をするうちに、未知の部分が少しづつ見えてくるものでしょうか。
  1. 2005/06/24(金) 18:55:42 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

秋田と青森

 私は中学生のときは秋田県でした。友人の1人がお父さんの転勤で青森に行くことになりました。彼は、青森では名前で呼ばれず、終始「あきた、あきた」と呼ばれました。
 その彼が高校のときに秋田に帰ってきて、同じクラスになりました。クラスでは、可哀相なことに、名前で呼ばれず「あおもり、あおもり」とあだ名で呼ばれました。
  1. 2005/06/25(土) 17:30:28 |
  2. URL |
  3. Hiro-san #SFo5/nok
  4. [ 編集 ]

Hiro-san

同じ東北という地域内でも、そうなんですね。その方はご自身はどう思っていらしたのでしょう。

余談ですが、子供の頃に東京→青森→神奈川と引っ越した友達がいます。彼女は青森へ行ったら「食べるのが速すぎ!」と笑われ、一生懸命周りに合わせてゆっくり食べるようにしたのに、神奈川へ行ったら「食べるの遅すぎ!」と笑われたそうです。
  1. 2005/06/25(土) 19:14:37 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

ナターシャ

「停電の夜に」は面白かったです。
私のオススメはこれ。読売新聞の書評で知った、カナダへ移住したロシア系家族ののお話です。
http://bookwebpro.kinokuniya.co.jp/wshosea.cgi?USID=%64%32%39%37%35%30%32%39%35%35%36%30%76%6A%32%6E%46&W-NIPS=9979353112
  1. 2005/07/05(火) 13:02:27 |
  2. URL |
  3. わくわくふわく #-
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わくわくふわくさん

あらっ? 頂いたリンク、クリックしても開けられません。どうしてでしょう?
  1. 2005/07/05(火) 18:30:53 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

ナターシャやりなおし

すみません。やり直し。

ナタ-シャ(Crest books )
デイヴィッド・ベズモ-ズギス/小竹由美子 /新潮社 2005/03出版 196p 20cm ISBN:4105900463 \1,785(税込)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9979353112
  1. 2005/07/06(水) 10:21:19 |
  2. URL |
  3. わくわくふわく #-
  4. [ 編集 ]

わくわくふわくさん

ありがとうございました。チェックします。

亡命したロシア人と言えば、ナボコフ。日本では「ロリータ」が有名ですが、アイデンティティを扱った作品もあるようですね。
  1. 2005/07/06(水) 19:25:20 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

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