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異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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心を育てるって

娘の保育園で神戸大学の広木克行教授をお招きして育児講演会を開催したので、講演を聞いて来ました。

でも、家探しのことで夫から国際電話が入ったもので、前半しか聞けなかったんですけど...

広木氏はとても優しそうな先生ですが、私にとってかなりグサリとくることをお話しされていたので、ちょっとご紹介します。今回のテーマは、昨今、後を絶たない少年事件を糸口に今の日本の社会が抱える問題を考え、思春期を見通して親は子どもとどう向き合ったらよいのか学ぶ、というものでした。

私がショックを受けたのは、こんなあたりです。広木先生が言うには、現在の日本の子育て環境は極めて深刻なものだけれど、私たちは状況の深刻さに気づくことができない状態なんだそうです。

「まるで下りのエスカレーターに乗っているかのようにどんどん落ちて行くのに、みんなそのエスカレーターに乗っているので、落ちて行っている実感がない」

日本のどこかで恐ろしい事件が起こるたび、「なんて怖い!」「信じられない」と震え上がるけれど、でも心のどこかで、「でも、あれはどこか遠くで起こった出来事。自分の日常には関係がない。うちの子は大丈夫」と思っている自分がいないか。そう問われて、ドキッとしました。

「みな、現実から目を背けているのです。あまりにも大変な状況なので直視できない。でも、それではどんどん落ちて行くだけです。どこか遠くで起こった子どもの事件は自分とは繋がっていないのだと考えてはいけません。何も考えずに子育てをしていくのはもう無理な世の中になっているのです」

ぞわっ。

広木氏は、幼児期から英会話を習わせたりする早期教育の風潮に警鐘を鳴らし、勉強ができるかできないかが基準となる「教育家族」から、子どもを含めた家族の一人一人が家事などの役割を分担し、一緒に家庭生活を作る「生活家族」へ、家庭のあり方を変えていくことを提唱していますが、今日はこのように言っていました。

「子育ての本質は何か。真剣に考えなければなりません。だって周りだってみんなこうしてるじゃない。みんなと同じにしていれば大丈夫、と安心してはいけません」

う~ん。流されてはいけないということですな。先生は下りのエスカレーターにたとえていましたが、私は川の中で流されないようにと足を踏ん張っている自分を思い浮かべました。

では具体的に?

「子育てのメインは、子どもの能力を育てることではありません。何よりも大切なのは、子どもの心を育てること。心が育てば、それにともなって様々な力がついてきます。心は、いろいろな関係を結び、いろいろな体験をすることで育ちます。早期教育で特定のことができるようになっても、心が育っていなければ何もならないのです」

子どもが起こす悲惨な事件の数々。健やかな心を育てるって、それほどまで難しくなっているのでしょうか。そういえば、息子が昨日、言っていました。
「お母さん、あのね~。今日下校のとき、ぼくの前に中学生の女の子が三人、歩いていたんだよね。その中の一人が突然、『うぜえ。ぶっ殺してやる』ってもう一人に言ったんだよ。びっくりしたー。中学生になってもそんなこと言うんだね~」

中学生になっても、って?

「小学校では言ってる人いっぱいいるけど、中学生にもなったらおとなだから、もう言わないんだと思ってた~」だそうです。
そんな台詞を日常的に聞いて暮らしているのかと思うと、暗澹たる気持ちになりますよ。そんな殺伐とした.....

しかし、人事だと思ってちゃ、いけないんですね。

子どもを守り抜かなくては。守るって、どこに行くにも送り迎えして、変質者にさらわれないように見張るってことじゃなくて、(いや実は、暗くなっても遊びから帰ってこないと、もしかして誘拐?と心臓が止まりそうになるのですが)それよりも子どもの心を守らなくちゃ。生きていればそりゃまあ、いろんなことがありますが、たとえ傷ついても、また立ち直れる健康な心。

それには、自分自身の心が健康でなければなりませんよね。



またまた反省の午後でした。


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  1. 2005/11/26(土) 19:36:03|
  2. 日常
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

大切だけど難しいこと

心を育てるというのは一日でできることではありませんね。「生活家族」、自分のことが自分でできることや、関係や役割を学ぶことって、勉強や習い事のように一人でできることではないからこそ、大事であり家族間で親も一緒に学び育てていかなくてはいけないことだと、改めて感じるいいお話でした。定期的にこのような子どもについての講演などがあるご様子を感じますが、素敵な保育園に通園されているのですね。
  1. 2005/11/27(日) 09:28:23 |
  2. URL |
  3. kmy #GaU3vP2.
  4. [ 編集 ]

kmyさん

本当に、言われたから即座に実践できる簡単なことではないけれど、忘れずにいたいと思います。

家で役割を与えられることが大切なのは、そうすることで子どもは、自分は家族に必要とされているのだと実感しながら成長することができるからだそう。

たとえ学業が思い通りにいかなかったとしても、だから自分は価値のない人間なんだなんて思わずに自信を持って生きられることが望ましい、と広木氏は著書に書いておられました。
  1. 2005/11/27(日) 14:38:24 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

うちの子は、結構わるの小学生上級生と遊んでいた経験があるし、私も言葉遣いが悪いのであまりそういうことは気にしないようですが、やはり子供によっては元気な子から冗談でも「ぶっころしてるー!」と言われると震え上がってしまうらしいですね。やっぱり親が冗談でも言っていいことと悪いことをはっきり教えないとね。
  1. 2005/11/28(月) 12:26:37 |
  2. URL |
  3. Sue #-
  4. [ 編集 ]

Sueさん

うちの息子は繊細で、すぐにショックを受けちゃうんだよね。

冗談ならいいけど、冗談でもないケースが増えているからゾッとします。。。
  1. 2005/11/28(月) 14:04:28 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

>「小学校では言ってる人いっぱいいるけど、中学生にもなったらおとなだから、もう言わないんだと思ってた~」

…なんとびっくり。月並みですが、世も末という感じですね。
いや、普通の会話で使う悪口が社会の環境に依存すると考えれば普通なのですかね。
そいういう言葉を普通に使う、というのがどれくらい子供達に影響しているか、怖くはありますね…
  1. 2005/12/04(日) 21:46:33 |
  2. URL |
  3. まりお #-
  4. [ 編集 ]

まりおさん

お久しぶりです。

本気で言っているのではないとしても、和やかな雰囲気にはほど遠い気がして気が滅入ります。
  1. 2005/12/05(月) 12:30:30 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

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