わいるどわ~るど 

異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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異国でアルバイト その3 仕事を生み出す

ドイツでのアルバイト話、まだまだあります。

いろいろやりましたが、経験を重ねるごとにだんだん賢くなってきました。自分の分だけではなく、在学中に結婚した夫が実験理科系でバイトの時間が皆無でしたので、なおさらのこと「手っ取り早く稼ぐ!」がモットーとなっていきました。

翻訳の仕事も内容が簡単であれば、時給に換算して結構いいお金になりましたが、注文がない限りはもちろん一銭にもなりません。仕事がなければ生きていけませんから、どうにか自分で仕事を作るしかないです。では、元手を全くかけずに、仕事を作るにはどうしたらよいか。そして、できるだけ短時間で儲けるにはどうしたらよいのか。

うんうん唸って考えたけど、そう簡単には思いつきませんね。でも、あるときグッド・アイディアが!

書くのが趣味の私は、このブログを始める前にも何かしら書いていました。嬉しいとき、悲しいとき、怒ったとき。自分の気持ちや考えを文にまとめて書き出すのが好きです。書くとスッキリするので、書いたものは捨ててしまいます。何の未練もありません。でも、これって

もしかして、捨てる前に有効利用できるかも・・・・?

そう思いました。その頃、私はドイツ語の練習も兼ねてドイツ語で書いていました。内容は、このブログに書いているような日常のつまらぬことです。ある日本人から見たドイツといいますか、そんなものが大半。でも、あるときドイツ人の友人達に見せたら、
「ぎゃはは~。面白い。日本人って変なこと考えるね。あんた、これ本にしたら?」
そんなコメントをもらいました。もちろん、本気で言ったのではないと思いますけど。しかし、そのときの私は本気にしてしまったんですね。

早速、論文出版の経験のある友達に頼んで、ドイツにある出版社の住所をリストアップしてもらいました。そして、家に帰って、意気込んで夫に宣言。
「本出すから、出版社に手紙書くの手伝って!」
「はぁ~?」
「いつも書いてるの、出版してもらうから、出版社探すんだ」

「ちょちょっと、待ってよ。本出すって、あんた何考えてんの?そんなに簡単なことじゃないよ。文才あるネイティヴのドイツ人でだって、なかなか本なんて出せないんだよ。あんたの文法間違いだらけの作文が出版なんてされるわけないでしょー」
「どーしてそんなことがわかる?やってみなきゃわかんないよ。そんなこと言ってないで、文法とスペルの間違ってるところ、直してくれない?」
「えええー!!!

夫は絶句しておりました。コイツ、信じられないって顔して。でも、しぶしぶ手伝ってくれたんですね。原稿の校正をし、出版社に手紙を書いてくれました。
「全部の出版社に原稿を送るんじゃ、コピー代と郵送代がかかっちゃうから、まずは手紙で内容を知らせて、読みたいっていう出版社にだけ原稿を送ろう」と私。
「手紙一枚で釣れるもんかなァ~」と夫。

『いまや世界はますますグローバル化し、社会はマルチカルチャーへの道を辿りつつあります。ドイツとて例外ではありません。異民族が平和に共存するためには・・・・なんちゃらかんちゃら・・・・異なる視点の重要性が・・・あーだこーだ・・・・ですから、私はこれを書いたのです。関心があったら連絡してね。原稿送ってあげるからね』

というような手紙(もうちょっとマシな文面ですが)を、全部で30社くらいに送ったでしょうか。どんな返事がくることやらとドキドキして待っていましたが、最初の一ヶ月くらいは、どこからも何の音沙汰もありませんでした。そして、ボツボツと返事の手紙が郵便受けに発見されるようになりましたが、ことごとく断りの手紙。
「そういう原稿には興味ありませ~ん」って。
やっぱりね~。ま、ダメもとでやったことだから・・・

しかし、その後さらに数週間して、「原稿送ってください」っていう出版社が、なんと七社も現われたんですよ。原稿をコピーして、喜び勇んで郵便局へ持って行きました。それからまたしばらく、何の音沙汰もなし。3ヶ月くらいは経過したと思います。そして、三社から原稿が送り返されてきました。「うちのプログラムに合いません」。つまり、面白くないよってことですね。

それから、また長い長い時間が経過して、もう自分でも原稿のことを忘れかかった頃、電話がかかってきました。
「こちらXX出版です。あなたの原稿、出版したいと思っているんですが」
時間差がありましたが、残る四社、全部です。

きゃ~っやった、やった!

舞い上がりました~。でも、正式に決定するまでは油断なりません。ぬか喜びに終わりたくないですから。

最終的に、話のあった四社のうちの一社から郵便で契約書が送られて来たときには感無量でした。いや~、やってみるもんだなって。

あっ。本が出せるだけで喜んでちゃいけないのでした。お金にならなければ・・・目を皿にして契約書を読みました。どういう条件で出版してくれるのか。発行部数はわずか三千部。ペーパーバック。たいしたことないです。当然のことですが。そして気になる原稿料は・・・・・・・7000マルク。(当時のレートで70万円くらい)

ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい!!

涙を流して喜んでいるところに、夫が帰ってきました。事情を聞いて、夫も一緒に、

ばんざーい!!

7000マルクの稿料って、多分最低ランクだったのでしょうね。しかも、この本、一応完売はしましたが、そのまま絶版になっています。要するに、ただそれだけのことでした。

でも、何もないところからそれだけのお金を生み出せたっていうのは、私にとっては感動的でした。ひじょーに嬉しかったです。切羽詰ると、なんとかしようとするもんなんですね。

どってことない私の人生において、子どもを産んだときの次に感動したかも・・・
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  1. 2005/11/05(土) 22:50:26|
  2. ドイツ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
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コメント

すばらしい

この前にコメントした「運動と意欲」で言われた、「粘りが無い」とは違うビアンカさんがいるじゃないですか。粘りがないことはないんじゃないですか? 私もいつかこんなこと(本出版じゃなくても)、やってみたいなぁ。
  1. 2005/11/06(日) 07:43:17 |
  2. URL |
  3. すまいる #-
  4. [ 編集 ]

すまいるさん

いや~。どうにかせねば大変だという状況になれば、このようになんとかしますが、切羽詰らないと、何事もいい加減で終わってしまいます。

気が多いのも、一つのことをやりきらない要因みたいですね~。
  1. 2005/11/07(月) 12:44:09 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

出版暦

すごいことをいくつもなさっているのですねぇー、ビアンカさんは。あっぱれです。お二人の喜びが伝わってきました。
  1. 2005/11/07(月) 14:16:09 |
  2. URL |
  3. ヒロシ #-
  4. [ 編集 ]

すごいですね

文才があるうえに、意欲がなせたわざ、だと思います。
どっちか、だけだと無理でしょうから。
その本、日本語でも出版されないかなあ。
  1. 2005/11/07(月) 21:31:05 |
  2. URL |
  3. yuranoto #-
  4. [ 編集 ]

ヒロシさん

その本は、内容もドイツ語もお粗末で、自分でももう読み返したくないくらいなんですが・・・

でも、いい思い出にはなりました。
  1. 2005/11/08(火) 11:05:17 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

yuranotoさん

日本では「~国滞在記」だとか、外国人の視点で書かれた日本論の本がたくさんありますよね。

でも、ドイツには当時ほとんどなくて、日本人が書いたっていうのは、とても珍しかったのだと思います。文才よりも希少性かな。

でも、褒めて頂いて嬉しいです。
  1. 2005/11/08(火) 11:08:55 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

読んでみたいです!

ビアンカさんが本を出されていたというのにも驚きましたが、熱意を持って出版社に原稿を送ったということでさらに驚きました。ビアンカさんは行動力があるなぁと感じる記事でした。見習わなくっちゃ!と思っています。
  1. 2005/11/08(火) 19:10:09 |
  2. URL |
  3. kmy #GaU3vP2.
  4. [ 編集 ]

ごめんなさい、久しぶりにブログをのぞきました。そういえば、本の出版のことこんな風に聞いたの初めてだったよね。確かに面白かったし!本当に書くの好きだよね。また、日本滞在記でも出したらどうかしら?また売れると思うけど!
  1. 2005/11/08(火) 20:54:21 |
  2. URL |
  3. Sue #-
  4. [ 編集 ]

kmyさん

我ながら、「若いって、すごいことだなあ・・・」と思ってしまいます。今はもう、とてもできないです~。
  1. 2005/11/08(火) 23:02:48 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

Sueさん

あらっ。お久しぶり!お元気でしたか。

相変わらずこんなことばかり書いているの。ブログというツールができてよかったです。
  1. 2005/11/08(火) 23:06:29 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

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