わいるどわ~るど 

異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

ゆとり教育に伴う「学力低下」についての補足

先々週は娘が病気、先週は息子が病気、昨日から私が病気モードに突入です。夫はまだ出張中・・・

下書きした記事があったので、アップして、寝ることにしましょ。

先日の「ゆとり教育」に関するエントリーへの補足なのですが。

市川伸一 「学力低下論争」に、参考になることが書かれていました。「学力が下がったら、何故いけないか」について。

この問題を検討するとき、その個人が考える「学習や教育の目的」によって、同じものが随分違って見えるようです。ちょっと引用しますと・・・

 各学問の専門家が「学問・文化の維持・発展」、社会学や経済学からの論者が「産業社会の維持・発展」という視点から教育を捉えているのに比べると、教育学や心理学の論者は対照的で、「個人の自己実現」ということをベースに教育を考える傾向がある。とりわけ、教育学では、労働力を供給する手段であるかのように教育を捉えることに対する、アレルギー的な反発がある。「子ども一人一人の興味や関心を大切にしながら、そのもっている力を引き出していくのが教育である」(後略)



なるほどっ。母親である私は教育を「自分の子どもの自己実現」をベースに考えてきたことがわかりました。国がどうなる、文化がどうなるという以前に、自分の子どもが幸せに生きられるかどうか、が最大の関心事であるというわけなんですね。

さらに、

 ちなみに、文部省のほうはどうだろうか。政府の機関である以上、文部省はわが国の社会全体の維持・発展を考えてきたはずだ。ところが、省庁の中では、比較的その感覚が弱いほうだとも言われている(中略)文部省は、とくに一九八○年代以降、校内暴力、いじめ、不登校などへの対処を迫られたこともあって、いっそう個人尊重的な教育観にシフトしていた。



はあ、そういうことか。

私は日本の教育方針や現状に満足はしていないのですが、でも、ドイツの学校に関する夫の話を聞いていると、「日本の学校も結構いいところがあるな」と思ったりもします。それは、「いろんなことを少しづつ勉強できる」という点です。

ドイツ人には楽器の演奏がまるきりできないという人が結構います。音楽性に優れているはずのドイツ人なのですが。というのは、日本の学校でのようにリコーダーや鍵盤ハーモニカなどあまり教わらないらしいのです。(あまり、と書いたのは、ドイツは州によって教育内容に微妙に差があったりするので、はっきりとはわかりません)日本の学校には必ず音楽室があり、そこにはピアノ・オルガン・アコーデオン・タンバリン・トライアングル等、いろいろな楽器がありますよね。義務教育を終えるまでに随分いろんな楽器に触れました。

ドイツ人の中には全く楽譜を読めないし、音階というものも知らない人がいて驚きだったのですが、学校で教わらず、ピアノ等の習い事もしなければ、一生無縁で終わるようです。

「家庭科」という科目もないので、ボタンのつけ方、料理なども全然習いません。

先日、息子が図工で使うので彫刻刀を購入したのですが、それに夫は驚いていました。学校で彫刻刀を使ったことがないそうです。それから、夫は色のコーディネートというのが苦手なんですが、配色の基本について学校で教わらなかったそうです。日本では中学の美術でやりますよね?

考えてみれば、日本の学校では随分といろんなことをやります。図工に限ってだけでも、写生、粘土細工、木版画、エッチング、彫刻はもちろん、私の記憶では七宝焼きやらろうけつ染めまでやりました。あれ?ろうけつ染めは中学の家庭科だったかな?

給食のときに、栄養の勉強もした覚えがある。毎年文集を作ったりもしました。係りの仕事というのもあって、美化委員とか給食委員とか、特定の業務を担当しますよね。校内放送っていうのもありました。私は放送委員でDJをやったことがあります。

教室の掃除もやりますね。

そう考えると、日本の学校って、主要科目だけでなく、実にいろんなことに配慮してカリキュラムを組んでいる気がします。だから、日本の文部省もなかなか頑張っているのでは?教科書も無料で配布してくれるし(そうでない国、たくさんあるみたい)、子供向けの学習書の充実度だって素晴らしい。図書館へ行くたびに感動します。

「でも、広く浅くじゃ、結局何も身につかないんじゃない?」という批判があると思います。

私個人としては、長い人生、何が役に立つかわからないのだから、いろいろやっておくのもいいんじゃないかな、と。

しかしこれも、「国力」や「科学の発展」などの視点を無視した、個人ベースの考え方であったかもしれません。

また、的を絞った学習法というのも否定するわけではない。

実際、息子を通わせたドイツの公立小学校では、一年生のうちから理科や社会はプロジェクトワークで、「鳥」についてものすごく詳しく調べたりしていました。そういうのもいいのかもしれません。

狭く深く学習する利点もあるだろうし、広く浅くの利点もあるだろうから、本当に何とも言えないんですが・・・

とは言え、基礎学力はやっぱり低下しないほうがいいですね。

日本の「教育観」は今後どのように変化していくのでしょうか。
スポンサーサイト
  1. 2005/10/07(金) 12:53:40|
  2. 日本
  3. | トラックバック:2
  4. | コメント:5
<<日本食の食べ方 | ホーム | 「立体人間」になりたい>>

コメント

難しい問題ですね。

教育はいろんな考え方がぶつかることもあり、難しい問題ですね。

ところで、別件で恐縮です。
拙ブログ「花」の件で、コメント有難うございました。ところが、お返事を発信する段階で、うっかり、ビアンカ様のコメントを削除してしまいました。
大変申し訳ございません。
只今、私の返事コメントを非公開の形で拙ブログに送信している状態です。
申し訳ございませんでした。
  1. 2005/10/12(水) 08:08:04 |
  2. URL |
  3. greenagain #-
  4. [ 編集 ]

追記です。

引き続き、別件関連ですみません。

先程の拙ブログでのビアンカ様への返事コメントですが、拙ブログで非公開ですと、ビアンカ様にお手間をかけることとなりますので、ビアンカ様のブログにて、お返事コメントすることをお許し下さい。

「★ビアンカ さま。
こんにちは。
徹底してますね、御主人さま。

御主人に「貸し」ができたときにお花のリクエストされると、御主人、応えて下さりそうですね。

ビアンカ様のお話、うらやましい限りです。御一緒に盛り上がってはいかがでしょう?私は賛成です。 」

大変申し訳ございませんでした。
  1. 2005/10/12(水) 10:04:34 |
  2. URL |
  3. greenagain #-
  4. [ 編集 ]

greenagainさん

コメントが消えてしまうなどということは、ブログでは頻繁にあることです。どうぞお気になさらないでくださいね。

わざわざこちらへコメントの返信をして頂き、ありがとうございます。

そうですね・・・夫のせっかくの好意を無駄にしないように、「お花のプレゼント」はありがたく受け取ろうと思います。ちょっと気恥ずかしいのですが・・・
  1. 2005/10/12(水) 10:12:01 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

広く浅く vs 狭く深く

タイトルに書いたことは、私は大学まで悩みました。
自分の専攻上、多少は心理学も理解しておいた方がいいと自覚はあっても、そこまで手を広げることも難しく、畠違いのことに手を出すことに対して教授の理解もありませんでしたし。

凡人には「広く深く」は無理であるのなら、どこかで絞り込む必要はあるのですが、絞り込むにはある程度広範な知識も必要ではないか、と相反したことも思ったりします。
ヨーロッパは概して狭く広くの教育のところが多いので、日本人には当たり前のようなことも知らない人が多いことにはよく驚きます。
自分の子どもがそうなってしまうのが心配な私は、できるだけ学外でいろいろと経験してほしいなあ、と常々思います。

お身体、ご自愛ください。
  1. 2005/10/13(木) 03:24:36 |
  2. URL |
  3. Laila #9L.cY0cg
  4. [ 編集 ]

Lailaさん

日本人には当たり前のようなことも知らない・・・そうですよね。

「うちはエンゲル係数が高い」って言ったら、夫に「エンゲル係数って何?」って訊かれて、え~、ドイツでは習わないの?ってびっくりしました。

みんな知らなければ何の不都合もないのでしょうが、日本人の感覚ではなんとなく「いいのかな?これで」と感じたりします。
  1. 2005/10/13(木) 07:22:05 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://ethno.blog13.fc2.com/tb.php/240-0f1eb0d9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

権威となまざし:シュタイナー教育のパノプティコン

先日、2年生になった子供のPTA会合に出席してきた。シュタイナー教育では、小学低学年の「教師の権威」に独特の気配りが感じられるのだが、以下の2つのブログを読んで触発されるものがあった。
  1. 2005/10/11(火) 07:07:28 |
  2. ヒロさん日記

&quot;ゆとり&quot; の考え方

「子供は無限に伸びる」(&#38530;山英男著・PHP文庫) を読みました。子供は無限に伸びる―「陰山学級」学力向上物語この本の著者である&#38530;山先生は現在土堂小学校(広島県尾道市)の校長として活躍されていますが、この本ではその前任の山口小学校(兵庫県....
  1. 2005/10/09(日) 19:57:29 |
  2. こちら中小企業総務部
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。