わいるどわ~るど 

異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

狭間族の憂鬱

先日、ブログを通して知り合いになった方にお会いしました。私と同じで、ご主人がドイツ人、日本で子育てされています。

その方が、こんなことを話してくれました。

「ドイツで生活していたせいか、日本人のお母さん達の輪の中にいると、なんとなく感覚が違うというか、浮いている自分を感じるのよね。でも、ドイツへ行けば行ったで、考え方に馴染めない部分もやはりあるし。どっちつかずと言うか、変な感じ。このままずっとそういう状態で子育てすると思うと、ちょっと憂鬱・・・」

うんっ、わかるわかる~。

ドイツの小学校の保護者会で、ドイツ人の親達のお喋りを聞いていて、会話についていけない自分にウンザリしたことがあります。もはや、ドイツ語がわからないわけではない。でも、なんかズレを感じるんです。

「金曜日に宿題出す先生なんて、最低よねー」
「そうよそうよ。信じられな~い!」
そんな風にみんなが盛り上がっていても、
「へえ~。金曜日に宿題出すのが、そんなに悪いことなんだ・・・」
と、私は思ったりするのです。だって、日本では別に普通のことですよね。長年ドイツに住んで、言葉も習慣もかなり身についたとはいえ、子育ては初めての経験なので、やっぱり驚くことが次々と出てきます。しかし、「日本ではね・・・」なんていちいち日本の話を持ち出すのも白けるので、適当に相槌を打ってまわりに合わせるか、コメントせずに静かに聞いているしかありません。

だから私はみんなに、
「あの人、おとなしいわね~。やっぱり日本人は無口だわ」
なんて思われがちだった。(本当はお喋りなのに)

だけど、日本に帰って来たら、やはり日本でも私は少々ズレている。まっ、そんなことだろうと想像はしていましたが。

一度異文化に浸かってしまったがために、今まで疑問に思わなかったことがいろいろ疑問に思えてきてしまい、うーむ・・・と考え込んでしまう。文化の狭間に生きる人は、多かれ少なかれ経験することではないでしょうか。

私は人生の1/3ほどを海外で過ごしたので、異文化とともに生きることは私の血肉となってしまい、いまさらどこか一つの文化の中にしっかりと収まっては生きられない気がします。今となっては、「私は誰?」と自問自答することもなくなりました。

でも、ここに到達するまでには、紆余曲折ありました。

16歳でアメリカへ留学したとき、私が味わったカルチャーショックはちょっと形容できないほど激しかったです。フツウに真面目な高校生だった私には、日本で良いとされていること、また、悪いとされていることが、アメリカではそのまま通用しないというのが驚きでした。

ハイスクールへ行った初日の放課後、先生に言われた通りに校門前のスクールバスに乗り込み、発車を待つ間、窓の外で繰り広げられる高校生カップル達の映画より凄いラブシーンに、ボーゼンと見入っていたことを思い出します。
(懐かしいなぁ)

いろいろビックリ仰天の連続でしたが、しかし、そこはやはり子ども。半年もしないうちに慣れてしまいました。そして、アメリカンライフを思い切り満喫。

ところが、一年後に帰国してからが大変。
「ああしなければなりません」とか、
「こうしてはいけません」とか言われるたびに、なんで?と思ってしまう。どうして?何のために?そんなこと、誰が決めたの?

私の価値観は壊れてしまったのです。

とても混乱しました。何が正しくて、何が間違っているのか。私は一体、何者?大学に進学してからも、混乱は続き、夏休みや春休みになるとアメリカへ飛んで行く生活。

長い葛藤期から脱出するきっかけとなったのは、メキシコ旅行でした。アメリカ南部から長距離バスでちょこっと国境を越えた程度だったのですが、そこで私はハッと我に帰った。何故なら、日本でもアメリカでもない場所がそこにあったから。

このメキシコ体験の日から、私の世界放浪が始まったんです。日本でもアメリカでもない場所を探す旅。いろんなところへ行って、いろんなものを見て、いろんな人に遭って・・・そしてだんだんわかってきた。

世の中、「なんでもあり」ってことが。

なーんだ、そうだったのか~。縛られる必要なんてないんだ。そう思ったらスッと楽になりました。だからもう、あんまり気にしません。自分がどこに属するのかということは。

「う~ん、これは一体どういうことだ?」ということは今でも日常茶飯事ですが、考え悩むのがすっかり趣味と化しています。悩む材料がないと退屈してしまうくらいです。

と、のん気なことをほざいておりますが・・・

子ども達のことは、かなーり心配。

日本へ引っ越してきたとき、ドイツで幼年時代を過ごした息子は、精神的にかなりのショックを受けたようでした。言葉がよくわからなくて、それだけでも不安なのに、ドイツではまったくOKだったことが、日本の学校では禁止されていて、さんざん注意されたり、数字の書き方が違うと怒られたり。ドイツでは大勢のうちの一人にしか過ぎなかった自分が、突然「ガイジン」として皆の注目を浴びたことや、まわりの子が、ガイジンである息子とどう接していいのか戸惑い、なかなか一緒に遊んでくれなかったこともショックだった様子。いろんなことがいっぺんに重なり、息子はすっかり自信をなくしてしまいました。 

ドイツではあんなに明るかった子が、すっかり神経質で影のある子に変身してしまい、痛々しくて見ていられませんでした。日本人であり、異文化にもちょっとは詳しいこの私がついていながら、なんということ・・・

あれから3年。今ではすっかり日本の小学生になりましたが、来年ドイツへ帰ったら、また一波超えなくてはいけないのでしょうか。そして、ドイツのことはほとんど忘れている娘は・・・?


はあーっ。狭間族は辛いわ。

悩みながらも、ポジティヴに成長していってくれるといいんですがね~。
スポンサーサイト
  1. 2005/10/04(火) 21:24:31|
  2. 異文化
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:16
<<「立体人間」になりたい | ホーム | さっぱりわからない、「ゆとり教育」論争>>

コメント

国の狭間

ふらんすさんのところから、お邪魔しました。
子どもと言葉のお話等興味深く拝見しました。
私は独語圏のスイス人と結婚して10年、8歳と6歳の息子とスイスの仏語圏に住んでいます。
子ども達は英語の学校に通っているので、日、英、独、仏を日常的に使う生活が、1年以上続いています。
最近は頭が動かなくなってきているので、2年後独語圏に戻れる日を指折り数えて待っています。(予定は未定なのですが...)

自己紹介が長くなりましたが、この夏久しぶりに数週間日本に帰って、スイス風に影響された自分の子育てと、日本風の子育ての違いに驚き、戻ってきてまた新たに違いを意識させられています。
こんな生活をしていると、将来子どもはどんな大人になるんだろう、いや、その前にきちんと学校を出られるんだろうか、などなど考えてしまうことも多いです。
ま、なるようになると最後には思うんですが。(^^;)

また、お邪魔します。
  1. 2005/10/04(火) 21:40:54 |
  2. URL |
  3. Laila #ucEt1Oq.
  4. [ 編集 ]

Lailaさん

はじめまして。

四ヶ国語日常使用ですか。うわー、それはさらに大変。

子育ても常識とされることがあまり違うと、どっちに基準を合わせたらいいのか、困ってしまいますよね。日本にいるときとスイスで変えたりしたら、お子さんは訳がわからないでしょうし・・・



  1. 2005/10/04(火) 23:20:18 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

またまたこんにちは!

うちの子たちは逆でした。
数字の書き方は、こうしてね、ってなおされていきました。

やっぱりもっと早くビアンカさんのページ知ればよかった。
私は、日本の幼稚園でお母さんの輪(朝から一緒)に入れずに、もんもんとしていた時がありましたよ。何で私は入りたくないんだろう、って。入った方が楽なのになぁ、といっつも思っていました。日本在住も5年目になると、段々輪に入れるようになりましたが…。

子供たち、コチラでほっとしているというか、溶け込めてよかったって思います。あの「アメリカ人」「ガイジン」とささやかれるのがなくなって、私一人が目立っています…

来年は帰国なさるんですか?!
それはそれはまた楽しみですね!
両方の育児で自分なりにいいとこどりをしていけたらいいですもんね。
  1. 2005/10/04(火) 23:58:54 |
  2. URL |
  3. がるっち #yl2HcnkM
  4. [ 編集 ]

がるっちさん

お子さんたち、溶け込めて本当によかったですね。

「ガイジン」「アメリカ人」という囁き、言っているほうは別に悪気がなくても、そうやって注目されるだけで、子どもには心理的に負担になってしまうことがありますよね。

なんとかうまく、サポートしてやりたいものです。

  1. 2005/10/05(水) 11:22:27 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

越境

私も高校で留学して日本に帰ったときに、逆カルチャーショックがありました。帰る前は「日本に帰ったら、自分の祖国だし、もともといたところだから、今感じている不自由から開放されて楽になる」って思って帰ったら、そうでもなくて、初め少し大変でした。そのうち、「どこにいても、そこがふるさと」と思えるようになりました。家族ができて、さらにその思いは強くなりましたが、やはり娘の将来を考えるといろいろと不安もあります。
  1. 2005/10/05(水) 17:54:40 |
  2. URL |
  3. ヒロシ #-
  4. [ 編集 ]

子供がいなくても

こんばんは。
私は子供がいませんが、同じ様に感じる事があります。気をつけなくちゃと思うのが、斉藤美奈子さん書くところの「出羽おばさま」にならないこと。「ドイツでは」「日本では」とならないように。もちろん、それぞれの文化習慣を比較するのは正しいですが、それをどう受け止め、また、表現するかが大事だし、むずかしいな、と思います。
日本に里帰りすると、日本のいいところも、またいやなところも見えてしまうし、また、ドイツでも同じ事。そして、ドイツ人が日本の悪口を言うと、たとえ自分もそう感じていても「な~に言ってんでぇ」となってしまう自分がいます。とほほです。

  1. 2005/10/06(木) 03:06:57 |
  2. URL |
  3. nyf1403 #RF3yK3PM
  4. [ 編集 ]

ヒロシさん

そうですね。家族がいると、そこが自分の居場所と思うので、独身のときとは違う気がします。

娘さん、どのように成長されるのでしょうか・・・
  1. 2005/10/06(木) 19:30:38 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

nyf1403さん

よくわかります。ドイツ人に日本の悪口言われると嫌だし、日本人にドイツ人を悪くいわれてもなんとなく弁護したくなります。(自分も、「ドイツ人なんてさー」って思ったりするくせに)
  1. 2005/10/06(木) 19:33:26 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

そうか・・

私もかれこれ十数年シアトル住んでますが、いまだにアメリカって、日本ってと、どちらにも属してない自分がいるように思います。 でも、もうどうでもいいっていう自分にもなれてきました。 臨機応変に対処しているのかはわかりませんが、ええぇ~?と毎回びっくりする自分に酔っていることもあります。

もともと一匹狼的な性質を持っていたので、それでどこにも属さなくてもいいやという人間だったのかもしれません。

そのいく国々で、いろんな慣習や考えをそのままさらっといつも受け取れるようになりたいもんです。

お子さんもドイツへ戻っても自然に溶け込めればいいですね。 
  1. 2005/10/07(金) 05:31:37 |
  2. URL |
  3. すまいる #TwO4yE0Y
  4. [ 編集 ]

すまいるさん

あ~、なるほど!「一匹狼」か「群れが好きか」でも、適応度が違いそうですねー。

海外で長く暮らしている日本人は、どちらかというと「おとなしい人」よりも「個性の強い人」が多い印象ですが、どうでしょうか?
  1. 2005/10/07(金) 08:20:59 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

外国暮らしはありませんが、引越しが多かったせいか「住めば都」の心境です。
子供なしなので、多くは語れませんが、お子様が安心して帰っていける家、ご家族の愛があれば、どこに住もうとも、学校で何があろうとも、お子様は、次の一歩踏み出しやすいのではないでしょうか。
「なんでもあり」、同感です。
  1. 2005/10/10(月) 12:46:43 |
  2. URL |
  3. greenagain #-
  4. [ 編集 ]

個性強すぎ

な、私です。(笑) 確かにほかの人も個性的な人が多いですよね。 日本は「右へならえ!」教育がずっと行われてきたし、社会も「出る杭は打たれる」的です。 だから、いつも他人とは違うことをしたい自分はすごく居心地悪かったです。 でも、アメリカへきて、アメリカの悪いところだけを学んでしまって、「自分を主張する」を勘違いされている人も少なからず、、。自分はいい個性を磨きたいですね。 そうすれば、どこか自分にあう都があるはず。。

子供は順応力が大人より高いといわれますが、合う合わないはやはりあるので、でも、なんでもやってみるのは子供ののうちの苦労は勉強だし、ちょっとストレスたまらない程度にがんばって見たら、きっと道が開けるでしょう。 (経験者は語るっかな?)
  1. 2005/10/11(火) 04:52:54 |
  2. URL |
  3. すまいる #TwO4yE0Y
  4. [ 編集 ]

greenagainさん

仰るとおりですね。一人で留学というのとは違い、家族みんなでの移住であれば、親がサポートしてやることができます。こちらへ来た時はサポートの仕方がよくわからず、ちょっと失敗だったけど、今後は失敗を生かして頑張ってみます!
  1. 2005/10/11(火) 15:31:11 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

すまいるさん

私も留学して以来、苦労が多かったけど、でも留学してよかったと思っているので、何事も経験だと捉えればいいのかもしれませんね。

子どもの場合、自分で行きたくて行くのではなく、親の都合で引っ張りまわされるのが少々、可哀想ではありますが・・・
  1. 2005/10/11(火) 15:33:44 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

ほんとにね

とっても久しぶりのコメントです!
しかしこの記事に反応遅くてすみません(^ ^;)
私も、世の中「なんでもあり」なんだなんて思えるようになったのは、多分ドイツに住んでからの話で、つい最近のことなんです。それも自分から望んで違う世界を見に行ってそういったことに気づいたのだから、それに対する心構えはある程度あったわけで、小さいうちから選択の余儀なく様々な価値観を目の当たりにしていかなければいけない子供達とは、受け止め方がやっぱり違うんでしょうね。

ビアンカさんがおっしゃっているみたいに、私も子どもたちが悩みながらもポジティブに受けとめてくれるといいなぁと思っています。

ところで発作とは大変でしたね。今はもう良くなったんですか?二日も点滴とは心配です。。。どうぞお大事に!!
  1. 2005/10/12(水) 18:30:32 |
  2. URL |
  3. しゅれ #-
  4. [ 編集 ]

しゅれさん

先日は楽しかったです!

子育ての悩みに共感し合える仲間がいると思うだけで、心強いです。

これからも山あり谷ありだと思いますが、情報交換できたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いしますね。
  1. 2005/10/12(水) 19:05:01 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://ethno.blog13.fc2.com/tb.php/238-2cf66255
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

日本人として悩む

さて、最近ある事が(正確には複数のイベント)が起こり、日本人と私自身について考えた。私は今のところ(つまり法規上は)日本人である。選挙権もあるし日本人のパスポートも持っている。しかし(私と面識のある人であれば分かると思うが)私は同じ年齢層、性別のスタンダ
  1. 2005/10/08(土) 00:58:35 |
  2. Trilingual de Okinawa! -- Let us be international !!
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。