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異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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「特殊な国、日本」という幻想




日本文化はユニークかでも書きましたが、「我が国は世にも珍しい国なのだ」という認識が、日本では相変わらず根強いようです。「我が国は世界でもっとも素晴らしい!」という中華思想は、世界の至るところで見られるけれど、「世界の中で、我が国だけが違う!」という自国異質思想がこれだけ浸透している国は、世界でも日本だけではなかろうか~!

おっとっと・・・やってしまいましたー。「世界でも日本だけ」だなんて。なんでそんなことがわかるの。あんた、全部の国を見てきたのかい?いえ、見てません。そうですよね。もしかしたら、日本だけではなく、世界のいろんな国民が「うちだけ違~う!」と盛り上がってるかもしれないですよね・・・

まあ、他の国民はどうかわかりませんが、とにかく日本人は「自分達は他と違う」と思うことが気に入っている。これは確実なのではないでしょうか。よく聞かれます。
「ドイツにもXXってあるんですか」
ここで、はいありますと答えると、大抵エッという反応。「あるか、ないか」が本当に知りたくてというより、「ない」ことを前提に聞いているようなんです。

私自身も「日本は」とか「日本人は」とか「日本語は」の話が大好きなので、その点、典型的日本人と言えるかもしれません。そもそも、何かの特徴を語るには比較対象がなければいけないので、日本人は外国のことをわりとよく知っている国民、あるいは外国に興味を持っている国民なのでしょう。私の場合はドイツをよく知っているので、ついついドイツと比較して「日本は~」とやりますが、同じ日本も、別の国と比較すれば全然違って見えるのでしょうね。どんな国にも「絶対的特徴」というのはありませんから。あるのは相対的特徴だけ。

ではどうして、日本人は「日本だけが違う」と思うようになってしまったのでしょう。

考えられるのは・・・
1.日本語という言語は他の言語との距離が極めて遠い、「孤立言語」であると考えられているので、そういう言語を話す民族はメンタリティが特殊に違いない。

 う~ん、多少はそうだと言えそうですね。でもメンタリティを形作るものは言語のみではない。

2.日本は島国なので、他国の影響を受けずらい。しかも鎖国をしていた。

 これもちょっとは関係してそう。もちろん島国なんて、世界には五万とあるけど。

だけどこれだけが理由じゃないよねー、きっと。こんなのはどう?

3.日本は幸か不幸か、アジアでは唯一の先進国である。

 最近は他のアジアの国もそれぞれ頑張っていますし、日本は落ち目ですが、ちょっと前までは国際経済の場でやっぱり目立っていた。バブルの頃には「日本だけが国際ルールを守っていない!」とバッシングされ、日本異質論が盛り上がっていましたね。でもそれって、単に先進国グループに毛色の違うのが一人だけまじっていたからではないの?仮にG7のメンバーが「日本、韓国、中国、ベトナム、シンガポール、タイ、アメリカ」だったとしたら、アメリカが「おまえだけルールを守ってない!」って異端児扱いされていたんじゃないかしら。

私はドイツの大学で文化人類学を専攻していたのですが、文化人類学というのはそもそも先進国の学問で、建前は「偏見を持たずに、対象を客観的に分析しよう」だけど、所詮、先進国(つまり欧米)の基準で見ているのです。アメリカ人・イギリス人・フランス人・ドイツ人が集まって、「ブッシュマンはああだこうだ」「バリ文化はああだこうだ」と分析したところで、それは彼らに共通の価値観を物差しとして語っているに過ぎないのです。セミナーに参加していると、「ううう~。そうじゃないっ。日本人の基準で見るとそうは見えないっ」とイライラすることが多かったけれど、それを彼らに説明するためには「日本文化」から説明しなければならず、その日本文化の説明のためには欧米の価値観を基準にしなければならない・・・とややこしいので、諦めて静かにしてました。もしも、欧米の文化人類学者が「ブッシュマン大学」のセミナーに招待され、ブッシュマン人類学者らの分析による「欧米人とは」の講義を聴いたらどうなるかな。想像すると楽しい~。

参考: ちょっと知りたいスリナムの管理人さんが、興味深いことを書かれています。

ちょっと話がそれてしまいました。

しかし、「日本だけが違う」と考えるのには、一体どんなメリットがあるのでしょう?思い当たるのはむしろデメリットのほう。自分達は違うのだと考えることは、「だから自分達はダメ」と欧米人に不必要なコンプレックスを抱くことになったり、あるいは逆に「日本の心はガイジンにはわかりっこない」と排他的になることに繋がるように思う。なにもそんな極端にならなくても・・・って思うんですけど。それとも「日本は特別」という思想は、日本人としてのアイデンティティの確立に必要なのかな?でも、日本はアイデンティティの崩壊に悩むほどの多民族国家ではない。じゃあ、どうして?戦争に敗れ、「日本はダメな国」と自虐的になってしまったから、「自分達は特殊なんだから、だから外国にはわかってもらえないんだぁー」と自分に言い聞かせることでバランスを取ろうとしているんだろうか?

わからない。わからないよ~!!

世界中のすべての国は、他の国とそれぞれ少しづつ似ている。

日本人は「お箸を使う」ところが中国人に似ていて、「食べ物にうるさい」ところがフランス人に似ていて、「クソ真面目」なところがドイツ人に似ていて、「遠慮深い」ところがデンマーク人に似ていて(これは新情報!)、身内自慢をしないところがイギリス人に似ていて、行事好きなところがバリ人に似ていて、麺の好きなところがイタリア人に似ていて、着物を着るところがブータン人に似ていて、痴漢行為をするところがエジプト人に似ていて、菜っ葉を好んで食べるところがマダガスカル人に似ていて、それからそれからそれから・・・・

つまり、み~んなに似ている!

っていうのじゃ、ダメ?


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  1. 2005/05/24(火) 21:21:57|
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