わいるどわ〜るど 

異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ
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子供達を日本語とドイツ語のバイリンガルで育てているので、外国語学習について、いろいろ質問されることがあります。

「外国語学習は小さいうちから始めたほうがいいんだろうか?」
「子供はなんの苦労もなく外国語を習得するというのは本当?」
「文法よりも会話中心に勉強したほうがいいの?」
「シャワーのように外国語の音を浴びているだけで自然に話せるようになるの?」

私、言語学の知識もそれほどないし、語学教師でもないのですが、これから何回かに分けて、自分自身と家族の限られた言語体験から感じることを書いてみることにします。

まず、「子供は外国語に触れる環境にいれば、何の苦労もなく、自然に言葉をおぼえるかどうか」

「子供は自然におぼえる」、というのは大体その通りだと思います。机に向かって文法書を開いたり、単語の書き取りをしなくても、その言語環境に置かれれば、母国語を習得するのと同じようなプロセスを経て外国語を習得していくようです。

だけど、「何の苦労もなく」かどうかは・・・

うちの息子の場合。ドイツで生まれ、最初から夫は息子にドイツ語で、私は日本語で話しかけました。二ヶ国語で話しかけられたせいなのか、息子は言葉が遅く、満二歳になるまでマトモなことは何も言いませんでした。二歳児検診の時にも、「この子は言葉が遅い」と言われ、母子手帳にもそう書かれてしまった。

ようやく喋りだしたのは主に日本語。夫の言うことも理解はできるようでしたが、母親の私といる時間のほうが長いので、出てくるのは圧倒的に日本語でした。ところが幼稚園に通いだしたら、突然ドイツ語が伸び、日本語はダメになったんです。発音は全く普通のネイティブの日本語ですが、文法というか言い回しが、ドイツ語をそのまま訳したようで変です。おかしな言い方をしたときは、私が自然な日本語に訂正するように気をつけていましたが、私自身も普段、日本語をあまり使わないので、息子の変な日本語につられて何だかヘンチクリンな日本語になってしまったり・・・

そのうち、不自由な日本語で話すことに嫌気がさしたらしく、息子は日本語を一切使わなくなってしまいました。私がいくら日本語で話しかけても、帰ってくるのはドイツ語ばかり。あ〜、このままもう日本語は話してくれないのかなあ〜と暗澹たる気持ちで過ごす日々が続いたのです。

せっせと日本語のビデオを見せたり、日本人の子供のいるところへ連れて行ったり、悪戦苦闘すること約一年。再び、日本語が出てくるようになりましたが、ドイツ語との差は歴然としていました。振り返って考えてみると、日本語を拒否していた時期は、ドイツ語が飛躍的に発展した時期でもありました。ドイツ語のほうがひと段落したところで、ようやく日本語を習得する余裕が出てきたのかもしれません。

幼稚園を卒園、小学校へ一年通ったところで日本へ。息子の当時の日本語は、かなり怪しいものでした。先生の言っていることがちゃんと理解できるか、授業についていけるか、最初はかなり心配でしたが、約半年で周囲に追いつき、四年生の現在は、平均的な日本人の子供よりも達者なくらいです。

で、ドイツ語のほうはといいますと・・・喋るのは全くOK。読むのもまあ、なんとか。でも、書くのは、ちょっとこのままではヤバイってレベルです。

結果を言いますと、読み書きはともかく、喋ることに関しては、現在は完全なバイリンガルの状態に達しています。でも「何の苦労もなく」ではなかったですね。本人、随分苦労していました。私もうんと苦労しました〜。

次に、娘のケース。生まれたのはドイツですが、三歳で日本へ来たので、ドイツ語は赤ちゃん期レベルで止まってしまっています。日本語はベラベラのべラ。夫はドイツ語で話しかけていて、娘も理解はできているようなのですが、喋るのは難しいみたい。日本語とドイツ語のチャンポンで話すか、おっそろしい文法でドイツ語を話します。疲れているときにドイツ語を強要すると、キレる。この人も相当苦労してますよ〜。

だから、「子供は苦労なく」っていうのはどうなのかな?中にはそういうお子さんもいるかも知れませんが・・・

根気よく続けていれば、バイリンガルに育てることは多分できると思います。でも、バイリンガルへ到達するまでの道のりは険しい。

というのが私の個人的な見解。


□ Comment
おかえりなさい!
私の廻りにはドイツ男と日本女性のカップルが多く、当然、お子さんは母日本、父ドイツですよね。ご夫婦、それぞれです、私は口出しせず、お母様が日本語だけで話しかけているおうちでは、日本語を話す人として接しますし、ドイツ語のお家ではドイツ語です。
知り合いで、長女の時は母親もがんばって日本語だけでやっていましたが、やり通せず、どうせドイツでだけ暮らすのだから、とドイツ語一本にして、今、19歳、16歳、14歳と子供がなって、日本語を話せるようにしておけばよかったと後悔している人がいます。彼女のご両親はお孫と話ができないわけです。
いろいろな説はありますが、最後はご夫婦が決めることで、他人は決して口だすべきことではないと私は思っています。
2005/09/09(金) 00:38:40 * URL * nyf1403 #RF3yK3PM[Edit]
・おおタイムリーな話題
ちょうどうちでまさにこの話題がでたとこでした。 同居人も奴のママも同居人の5歳の息子に日本語を覚えて欲しいらしく、はて、どのくらいの割合で教えようかすごく迷ってました。 ほんとに、前の同僚で奥さんがアメリカ人のお子さん(当時4歳)がなかなかちゃんと言葉をしゃべっていないことを目撃してしまったからです。 でもうちのチビはもうすぐ6歳にして口達者、いまから日本語をインプットしても適度に覚えていくかなぁなんて思ってます。
2005/09/09(金) 05:08:14 * URL * すまいる #TwO4yE0Y[Edit]
・そうですよね。
大人になってから習うよりは発音がよく習得が早いかもしれませんが、バイリンガルになるまではすごく苦労すると思います。私の周りでも国際結婚でその子供の言葉に悩んでいる人が多いのでよく理解できますし、その方達から自分の将来のためにもいろいろと勉強させていただいています。
ところで、これは極端的な例かもしれませんが、こんな家庭もいました。
父はネパール人、母は日本人、二人は英語で会話。父は日本で長年住んでいるが英語ばかり使う研究室所属なので日本語ができない。しかも子供たちの英語教育に失敗し、高校性になった子供たちと父の会話はまったくできない状況。
↑の知り合いの家をみながら子供のバイリンガルってみんなが思うほど簡単ではないな〜といつも思っています。
2005/09/09(金) 13:36:29 * URL * anna #-[Edit]
・nyf1403さん
おじいちゃん、おばあちゃんや、おじさん、おばさんとお話できないって、残念ですよね。

でも、やり遂げられず挫折するのもわかります。うちも、日本に来なければ、とっくに挫折していた可能性があるので。
2005/09/09(金) 18:50:13 * URL * ビアンカ #JeDKLqWY[Edit]
・すまいるさん
基本的にはモノリンガルで育てるつもりで、プラスアルファとして他の言語もというなら、また状況が違うでしょうね。

せっかく他言語話者が家にいるのなら、言葉をおぼえるチャンスですから、やらないと勿体ないですしねー。
2005/09/09(金) 18:53:27 * URL * ビアンカ #JeDKLqWY[Edit]
・annaさん
うわ、そのご家族の状況、厳しいですね・・・でも、人事じゃないかも。うちもすでに、夫と娘のコミュニケーション、成立していないんです。来年ドイツに」帰れば、娘もドイツ語マスターするでしょうから、今のところはあんまり心配してないんですけど、このまま日本にいたらマズイです。
2005/09/09(金) 18:55:29 * URL * ビアンカ #JeDKLqWY[Edit]
・うーむ
そんなの、幻想なんですよねえ。
うちの場合はビアンカさんとは状況が全然違いましたけど、言語の習得は子供のタイプによってもずいぶん違いますし、「そんなに簡単なことではない」というのが実感です。

以前、別ブログの方で記事にしていましたのでトラックバックさせていただきました。その後の経過ですが、あれからさらに二年、英語はすっからかんです(笑)。ただ、発音だけは素晴らしいです。
2005/09/10(土) 22:45:47 * URL * Kako #cUXo0n5o[Edit]
・納得
イタリア/日本人知人の子どもも日本語まったくできない人も見ます。また、イタリアの中の日本人学校で何年か勉強したというハーフの子も。

ただ子どものときに言葉を習得すると発音がいいですよね。でも、実は簡単じゃないのですね。
2005/09/11(日) 03:18:10 * URL * yuranoto #-[Edit]
・Kakoさん
興味深い記事のトラックバック、ありがとうございました。

お嬢さん、辛い時期があったのですね。子供は順応性が高いとは言っても、状況を掴めない環境の中に放り出されると、緊張し、不安になったり、自信を失ってしまうことはあると思います。私の息子が日本の学校に転校したときそうでした。

でも、小さい頃に異文化や外国語に触れたことは、長い目でみればその子の人生にプラスになるのだと信じたいですね。
2005/09/11(日) 20:10:20 * URL * ビアンカ #JeDKLqWY[Edit]
・yuranotoさん
現地に日本人学校があれば通わせるというのは一般的なやり方のようですね。うちも一時、息子を通わせていましたが、本人は嫌がっていました。

知人にお母さんがポルトガル人でお父さんがドイツ人という子がいて、やはり週一度、ポルトガル語学校へ通わされていました。「ドイツ人の友達は遊んでいるのに、何故僕だけが?」と抵抗したそうですが、お母さんは「ポルトガル人でもあるのだから、やらなくちゃダメ」と説得したそうです。

そういう話を聞くと、「現地の子供が遊んでいる間にも、語学の勉強をしなければならないのは、国際結婚の子供の宿命だから仕方ないのかな」なんて思ったりします。
2005/09/11(日) 20:16:02 * URL * ビアンカ #JeDKLqWY[Edit]
ビアンカさん、すみませんー。
ここのコメントの「そんなの」というのは、二つ目の記事の「外国にいれば自然に外国語ができるようになる?」という問いを指しています。
なんだか失礼な書き方になってしまって、申し訳ありませんでした。
2005/09/12(月) 00:30:40 * URL * Kako #-[Edit]
・Kakoさん
いえいえ、全然失礼なんかじゃありませんよー。仰ること、よくわかります。
2005/09/12(月) 07:13:12 * URL * ビアンカ #JeDKLqWY[Edit]

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セミリンガルという言葉をご存じでしょうか? 幼少のうちに複数の言語に触れることによって、そのどれも確実に身につけることが出来ずに言語的に混乱した状態を指します。2年のオランダ滞在を終え、5歳で帰国したばかりの娘にはその傾向がありました。
2005/09/10(土) 22:40:24 * オランダ暮らしの雑記帳
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