わいるどわ~るど 

異文化好き好奇心人間の世界考察ブログ

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リスボンで宿探し

この頃、旅ネタで書いていませんでしたが、ゆうべ友達と飲みに行って旅行話をたくさんしたら、またちょっと書きたくなったので・・・

ポルトガルへ行ったときの話です。

ドイツへ渡って半年。最初の興奮も醒め、ドイツ語の難しさにウンザリし、少々煮詰まってきました。ドイツの冬は寒い。朝、まだ真っ暗な時間に家を出て、語学学校に通うのは気が滅入ります。あ~あ、私、ドイツへ来て本当によかったのかなあ。そんな気分になっていました。

そういうときは「旅」が一番です。なんとなく煮詰まったと思ったら場所を変える。それが私のいつものストレス解消法。

どこへ行こうかなあ~。お金がないからあまり遠くは無理だけど、なるべく暖かいところがいい。そう思って地図をうーむと睨み、決めた目的地がリスボン。決行はクリスマス休暇。

当時、まだ「彼」だった夫に旅行のことを話すと、
「エッ。ポルトガルへ一人で?どうして?」
「どうしてって、行きたいから」
「どうやって行くの?」
「お金ないから、ドイツから電車で行く」
「え~っ!!!」
その頃、彼はまだ、私が撒き散らす旅行熱に免疫がありませんでした。だから結構心配して、
「危ないよ~。やめなよ~」
「大丈夫、大丈夫」
「ほんとに行くのぉー?」
行って欲しくないオーラは充分に発していましたが、無視。

出発の朝、夫は私を駅まで送ってくれました。そして、
「これ買ってきたんだ。持って行きなよ」
痴漢逆襲のためのスプレー缶。
「いいか。オレよりも顔の黒い男は信用するな」
なんじゃ、それ?
説明によると、同じヨーロッパでも南の「ラテン系」の男には女たらしが多い。そして、ラテン系の連中は北ヨーロッパ人のように真っ白ではなく、日に焼けていたり、髪や目の色が濃い。だから色の黒い男には気をつけろ!

すごい偏見ですみません。

痴漢防止グッズとアドバイスはありがたく受け取り、いざ出発。朝の電車だったので、景色を楽しみながらパリまで普通に移動しました。パリで下車し、せっかくだから市内見物をして夜行に乗り込んだのですが、予約をしていなかったため、寝台に空きがありませんでした。しかたなく、6人乗りのコンパートメントに空席を見つけて座った。

6人のうち、5人は男性。つまり、私は紅一点。しかも、彼らは顔が「黒っぽい」のです。このまま朝まで過ごすのかと思うと、なんだかちょっとウンザリしました。絡まれたらどうしよう・・・

しかし幸い、みなさん善い方達でした~。オランダに留学中のモロッコ人だそうで、いろいろ楽しい話を聞かせてくれて、きゅうくつな車両の苦痛も忘れ、朝方までお喋りに花が咲いた。そして、電車はスペイン、マドリッドに到着。みなさん、お元気でね~と手を振ってお別れ。

マドリッドで下車し、市内を数時間うろついた後、再び列車へ。しかし、今度はなんだか雰囲気が違う。車内は空いていましたが、なにやら物騒な雰囲気がしないでもない。当時は「スキンヘッド」という人たちが世の中に出現し出した頃でしたが、車両のドアが急に「ぐあらっ!」と開いたかと思うと、スキンヘッズさんたちがドカドカと入って来たりしたので、ひぇ~っと背筋が寒くなって・・・

そこで私がどうしたかというと、トイレへ行って、大きな額のお札をブラの中に押し込んで戻ってきました。(よくわからんけど、本能的にそうしてしまった)

しかし幸い、スキンヘッズさんたちもいい人達でした。よかった~。

やがて、くたびれる列車旅行もとうとう終わって、私はリスボンの駅に降り立った。時刻は夜の12時。これから宿を探さないとならないのかあ。うへぇ~。

重い荷物を引きずりながら、路線バスに乗り込み、向かったのはロシオ広場という繁華街。極限まで疲れていたので、どんな宿でもいいやという気分で、とりあえず目についた「ペンション」の看板のある建物へ入っていきました。レセプションは二階にあるようだったので、薄暗い階段を上がり、フロントらしきところで、
「すみませ~ん。一泊なんですけど」と言いながら、ふと横に目を遣ると、そこはテレビが置かれた談話室のようになっていて、宿泊客たちが大勢座っていたのですが・・・

みなさん、お顔が黒くて・・・

ポルトガル人ではなく、(おそらく出稼ぎの)アフリカ人男性たちでした。どうやら、その宿はアフリカ人の溜まり場になっている様子。アフリカ人といっても、その地域によって人の風貌は様々だと思いますが、そこに座っていた人達は墨のように真っ黒。薄暗い部屋の中で、彼らの真っ白な目と歯だけが異様に光って、一斉にこちらを向いています。

一瞬、夫の「オレより顔の黒い男・・・」のフレーズと、自分の心の声である「偏見はいかん」のフレーズが私の脳内で火花を散らし、戦った。うーうーうー、どうしよう~。しかし、転げるように外への階段を走り降りる私の足は正直でした。

はっ、はっ、はぁ、はぁ・・・

こ、怖かった~。

彼らもいい人達である可能性は高かったですが、やっぱり、20代の女の子が、真夜中に男ばかりに囲まれているのはいかんでしょう~。すっかり脱力し、次々に宿を当たってみる気がしなくなりました。あ~もう、どうしよう。

とにかく少しでも明るい方へと、急ぎ足で人のいる方に向かうと、リスボン観光の名所である「エレベーター」の前に若い男女が何組かいたので、
「すみませぇ~ん。どなたか、適当な宿を紹介してください~。女一人で、今着いたんです~」と英語で怒鳴りながら走っていきました。

みんな顔を見合わせて、「宿ねぇ・・・」としばらく考えていましたが、そのうちの一人の女性が、
「あなた、どこから来たの」
「ドイツです」
「えっ。ドイツ?あなたアジア人じゃないの」
「そうだけど、ドイツに住んでいるんです」
すると彼女は急に嬉しそうな顔をして、
「私、ドイツ人なのよ~」
なんだか私もホッとして、いままでのいきさつをドイツ語で一気にまくし立てると、女性は、
「じゃ、うちに泊めてあげる」

ということで、お世話になることになりました。でも、見ず知らずの人間をよく・・・ねぇ?(そして私も、よく泊まるよねぇ)

旧市街にある彼女のアパートはタイル張りの典型的なリスボンの建物で、古いけれど風情があって素敵でした。ご主人はポルトガル人ですが、ドイツ語も話す楽しい人でした。
「よく来たよね~、電車ではるばる・・・まあ、ワインでも飲みなさいよ」
そんな感じで、見知らぬ変なアジア人をうんともてなしてくださいました。あまりに居心地がよくて、「何日でもいなさい」の言葉に甘えて、三泊も・・・

ほんとにお世話になりました。今でも、一緒に撮った写真は大切にとってあります。





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  1. 2005/08/31(水) 12:37:16|
  2. 旅行
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:20
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コメント

いいお話だ~

おはようございます。
彼氏さんの注意事項、笑えますが、真面目な話そうであること、ありますね。どうなるのか、とハラハラ読んできて、最後のドイツ人のところで、よかった~、と思いました。いいお話だな、旅は道連れのVorbildですね。全ての旅人がこういう経験だけをするのなら、平和だな、とつくづく、思います。
  1. 2005/08/31(水) 16:18:41 |
  2. URL |
  3. nyf1403 #RF3yK3PM
  4. [ 編集 ]

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
  1. 2005/08/31(水) 17:33:14 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

わぁすごいすごい旅は道連れ世は情け☆

しかしラテンを信用してはいけないだなんて、ラテン好きの私が聞くと・・・合っています!正しいです!

いい人たちなんだけど女性にはだらしない人も多いので(すいません、個人的見解です)これからもお気をつけくださいませ♪
  1. 2005/08/31(水) 20:10:22 |
  2. URL |
  3. contenta #-
  4. [ 編集 ]

黒さの基準

顔の黒さの基準が「オレ」っていうのが笑えました。しかも頭の中は「ラテン男の誘惑」で一杯・・・。ドイツ人ってラテンの男にコンプレックスあるのでしょうかねー。おもしろい話ありがとうございましたー。
  1. 2005/08/31(水) 20:34:42 |
  2. URL |
  3. ふらんす #-
  4. [ 編集 ]

顔の色

ドイツ人ってそういう偏見があるんだ、知らなかった。面白いです。でもスペイン人やポルトガル人の女の子もイタリア男には気をつけろ、と言われるそうです。
じゃあ、白い人ならいいの?って変じゃないですか。
顔の色で偏見を持ちたくはないけど、でも、外見で判断して、警戒することってありますし。
何かとドラマがあって、旅のお話、いつも楽しいです。
  1. 2005/09/01(木) 03:14:05 |
  2. URL |
  3. yuanoto #-
  4. [ 編集 ]

行き当たりばったりの旅行

ができる人を尊敬~。 あたしゃ、土地勘がなく、方向音痴なんで、いくら言葉ができても下調べしないとぜーったい駄目です。 しかも、ものすごーく危機管理値(と勝手に言葉をつくる)が高くて、見ず知らずの人の家にお泊りっていうのも駄目です。。知っている人や宿でも落ち着かないのに。 でも、こういうことできると、思い出が人一倍おもしろくていいかもですね。 
  1. 2005/09/01(木) 05:46:23 |
  2. URL |
  3. すまいる #TwO4yE0Y
  4. [ 編集 ]

nyf1403さん

運がいいのか、いままでに旅先で素敵な出会いがたくさんありました。

文化やメンタリティに違いはあっても、人間の心の本質的な暖かさはどこへ行っても変わらないと感じています。


  1. 2005/09/01(木) 14:06:52 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
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michiaki01さん

若気の至りで恥ずかしいですが、今はいい思い出です・・・
  1. 2005/09/01(木) 14:10:19 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

contentaさん

男性の下心って、たぶんどこでも変わらないんでしょうが、それをどこまでおおっぴらにするか、文化による差があるかもしれませんね。
  1. 2005/09/01(木) 14:12:28 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
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ふらんすさん

コンプレックス・・・どうなのでしょうかねえ。

昔、「ランバダ」というダンスがありましたが、当時ドイツにもそういう曲の踊れるバーがあって、でも、踊っているのはブロンドのドイツ女性とラテン男性カップルばかり。ドイツ男達はそういうバーの存在がちょっとおもしろくない様子でしたよ。
  1. 2005/09/01(木) 14:16:03 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

yuranotoさん

ほんと、真面目なラテン男性には申し訳ない話です・・・

私、日本人には「えっ。カレシ、白人なの?手が早いんじゃないの」って、心配されたんですよ。(そんなことないんだけど)それなのに、勝手に「オオカミ」にされているその本人が、「色の黒い男は手が早い」なんて大真面目に心配するので、なんだかおかしかったです。
  1. 2005/09/01(木) 14:21:05 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
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すまいるさん

子どもができてからは、家族で旅行するので、一応ちゃんと計画も立てるようになりました。

そのため、思わぬハプニングは減り、また違った楽しみもありますが、ときどき無謀な一人旅をしていた頃が懐かしくなります。
  1. 2005/09/01(木) 14:26:10 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
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なついてきた子は・・・

オホーツク沿岸は旅行者の多いルートです。
確かに女性は少なかったですがpanicsの家でも結構泊まり客がいた頃がありました。イタリア・フランス・アメリカ人などの友人が出来ました。

寄ってくる若い人に悪意を抱くことなど普通はないものです。
旅行者の話を訊いているとワルい人というのは人種に拘わらずいるとのことでした。正解はそのあたりでしょうね。
  1. 2005/09/01(木) 19:03:39 |
  2. URL |
  3. panics #-
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リスボン行きたい

リスボンまだ言っていないんです。西ヨーロッパ(という言葉をいまだに使わせてもらうと)では唯一行っていない国です。でも一番行きたい国なんですよ~。
それにしても旦那様のお言葉、旅行中かなり強くインプットされてたみたいですね。
  1. 2005/09/01(木) 20:32:17 |
  2. URL |
  3. kndchk #-
  4. [ 編集 ]

panicsさん

よい人、悪い人。人種は関係ないと確信していますが、体が大きかったり、眼差しがするどかったりなど、外見が「強そう」だと、怖ろしく感じてしまうことがあります。
  1. 2005/09/01(木) 21:33:41 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
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kndchkさん

リスボン、素敵でしたよ~。

あの時はまだ、ヨーロッパに来たばかりでヨーロッパのいろいろな人種にそれほど接したことがありませんでした。

ましてや、アフリカ男性の集団の中に自分が飛び込むなど(しかも真夜中に)予期していなかったので、飛び上がるほどびっくりしたんです

向こうも驚いたと思いますが・・・

  1. 2005/09/01(木) 21:44:49 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
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黒い顔!!!

こんにちは~。しばらくでした~。
先日、無事アジア旅行から帰還しまして、そろそろネットにも復帰し始めました。ビアンカさんもお元気にご旅行からお帰りになったのですね。

サイトを開いたとたんに、黒い顔のお話、ズキッと来ました~。私、黒いのですよ。もともと浅黒くて、日本人からも黒い黒いと言われる私。寒いヨーロッパ暮らしが長いなど誰も信じてくれない。それに今はアジア赤道直下の陽にあたって(旅の汚れもあるかと思いますが)ますます黒くなりました。インドネシア人にも現地人と間違えられた~。帰って仕事に行ったら、ドイツ人たちがうらやましそうに「いい色になったね」と口をそろえてのたまう。それ、褒めてないんだってばっ!
ああ、白くなりたい。やっぱり、黒い顔って、なんか「怖い」ですよ。早速きゅうりパックをしてます。
  1. 2005/09/04(日) 02:27:05 |
  2. URL |
  3. もんもん #-
  4. [ 編集 ]

もんもんさん

おかえりなさ~い!旅行はいかがでしたか?

私も地黒のためか、よくタイ人に間違えられます。全然気にしませんが、一度イタリアのミラノで黒人男性にタイ語で話しかけられたときは、さすがに仰天しました。

  1. 2005/09/04(日) 10:55:17 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

おもいろい!!爆笑

読みながらいろいろ想像しちゃいました。笑
そしてご主人様のアドバイス、なんかうちのダーリンと似てて・・・
彼ってナポリ人ですから黒い髪で黒い目で黒い肌(日焼けですけどね)ですが、恋人の警備にはすごい。特に黒い肌の人にはね。^^;
それから女一人旅も楽しいそうでしたね。
昔イスラエルで一人でぼーとしていたらうちに泊まってよっと誘ってくれ男性がいましたが、これはこれはさすがやばかった!!!
あまりもしつこくて完全無視しましたが、最後は自分の家の合鍵までもってきてびっくりしましたよ!
女一人旅楽しいけど、要注意ですね!^^
  1. 2005/09/08(木) 13:53:26 |
  2. URL |
  3. anna #-
  4. [ 編集 ]

annaさん

しつこい男性、私はインドネシアで体験しました。お世話になった家のお父さんが追い払ってくれて助かりました。

女性だけだと、やっぱり厄介なこともありますよね~。

  1. 2005/09/08(木) 20:23:18 |
  2. URL |
  3. ビアンカ #JeDKLqWY
  4. [ 編集 ]

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